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2023-09-05 17:19:00

夜の炭水化物は太るのか?

こんにちは

fan's-PT トレーナーの丹下です。

 

9月に入りましたがまだまだ暑い日が続きそうですね。

ちなみにですが、エアコンなどで皮膚の表面温度が下がると血流が低下し、身体の回復力が落ちたり代謝が低下したりなどするので、日中室内でお仕事をされる方はできるだけ長袖を着る、上着を羽織るなどして皮膚の温度を下げないようにした方がいいですよ!

 

さて、今回はダイエットに関するお話です。

「糖質制限」

聞いたことがない人はいないというほどダイエットの定番となってしまった方法ですが、特に夜の炭水化物摂取については否定的な意見が多く実際にパーソナルに来られるお客様の中でも夜はお米を抜いています。。などそれが正しいことを前提として話される方がほとんどという印象です。

私はいつも一日の摂取カロリーのトータルで考えてください。夜に炭水化物を摂取してもトータルでマイナスになっていれば太ることはありません。

と伝えていますがテレビや雑誌などメディアの影響が大きいためかなかなか実践する方は少ない印象です。朝に体重を測る方が多いので心理的に食べて寝ると朝の体重が重くなっているのではないかと感じてしまうためかもしれませんね。

 

今回は夜の炭水化物摂取は本当にダイエットに負の影響をもたらすのか、、、について考えていきましょう。

 

 

 1.痩せるために必要なこと

 まず「痩せる」の定義からにはなりますが、体重が減る=痩せた ではありません。

「痩せる」とは除脂肪、脂肪が減るということです。体重とは私たちのカラダの「質量」であり。脂肪、筋肉、骨、その他の組織、血液などすべての組織の合計質量になります。例えば、バレーボールと同じ重さの鉄球を用意するとしてください。鉄球の大きさの方が小さくなるのは想像できるかと思います。しかし二つの重さつまり体重は同じです。これはバレーボールの方が「太っている」といえますよね。この場合は鉄球は筋肉質な人(筋肉の方が脂肪よりも密度が高い)、バレーボールは筋肉量の少ない人といえます。

このあたりについては、また別の記事を書こうかな、と思っています。

 

本題に入りますが、痩せるために必要なことは一つだけです。

それは摂取カロリー<消費カロリー

の状態を作る。

 

これだけです。。

そんなのみんなわかっていますよね。。

 

ただこの時に何を削るのか、、という選択をしていかなければいけないんです。

 

2.なぜ糖質を減らすことを進められるのか

 まず、我々の口にするものにはすべてカロリーがあります。カロリーとは分子の持つエネルギー量のことで、その食品がどのくらいのエネルギーを持っているのかというのを数値化したものです。水や空気にすらカロリーはありますが、食品のカロリーは主に三大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)によるものです。

タンパク質は1gあたり4㎉

脂質は1gあたり9㎉

炭水化物(糖質)は1gあたり4㎉

のエネルギーを持っています。並べてみると脂質が1gあたり倍以上のエネルギーを持っていることがわかります。

では、脂質を減らせばいいのではないかと思いますよね、、しかし、脂質には体内のホルモンバランスを正常に保つ役割があり、脂質を極端に制限することは肌荒れや無月経などを引き起こしやすく少なくとも1日に30g程度は摂取した方が良いと言われています。

タンパク質には筋肉の合成、内臓、皮膚などすべての体組織の原料となるため体重×1.5~1.8倍程度は摂取する必要があります。

炭水化物は糖質と食物繊維を合わせた名称であり食物繊維の持つカロリーは微量でありエネルギー源として以外の役割が強いため以下「糖質」と記載します。

糖質は身体活動の主なエネルギー源であり普段の生活で行うあらゆる活動は糖質を分解することで行われます。しかし身体活動量の少ない人や、睡眠中などはエネルギー消費が少ないため糖質を多く摂取すると余って脂肪として蓄えられてしまうのではないか。。

このような考え方から糖質制限というものが広まった背景にあります。

 

3.余った糖質はどこへ行くのか

 次に余った糖質の行方についてですが、すぐに体脂肪に変わるとのイメージを持たれている方が多いですが、体内に入りエネルギーにならなかった(使わなかった)糖質は主に肝臓や筋などに「グリコーゲン」となって蓄えられます。グリコーゲンは空腹時など血糖値が低い状態の際分解されエネルギー源となります。

つまり、余った糖質はすぐに体脂肪になるのではなく、空腹状態のとき再び使えるように一旦保管されているわけですね。

もちろんグリコーゲンも満タン!という状態だと体脂肪に変わりやすくはなりますが、すぐに体脂肪に変わるわけではないということを覚えておいてください。

白米.jpg

4.夜の炭水化物は減らすべきなのか

さて、本題に入りますが2の項で説明した通り寝ている間はエネルギーを使わないので夜に炭水化物を摂ると太りやすいのではないかというお話ですが、結論から言うと答えは「NO]です。

 

まず、睡眠中も日中よりは少ないですがカロリーは消費されています。

さらに夜の糖質制限は「夜間低血糖」を引き起こします。

「夜間低血糖」は眠りが浅くなる、目覚ましよりも早く起きてしまう、日中に甘いものが欲しくなる、などの原因となります。

そもそも、晩御飯に食べたものが翌朝に体脂肪に変わっている、、なんてことはあり得ません。人間の代謝はそんなに早いサイクルではありません。

 

食事を摂るとお腹は出るし体重を測ると増えている。。

そんなことは当たり前ですが。。

太るとは体脂肪が増えることでありお腹が出ることでも体重が増えることでもありません。

 

外食をした、ケーキを食べてしまったそれは1週間でみたカロリー収支のほんの少しの太る要素でしかないはずです。

極端に減らしたりせずバランスの良い食事をきっちり毎食摂ることが一番の近道です。